注目をあつめるヴィンテージ腕時計
1963年、ロレックスのクロノグラフに新たな顔として登場した「デイトナ」。プロのカーレーサーをターゲットとし、高い堅牢性と防水性、さらに独自のべゼルにきざまれた視認性の高いタキメーターが特徴となっている。 シリーズ名は、24時間耐久カーレースの舞台、デイトナ・インターナショナル・スピードウェイに由来する。 デイトナは知名度の高いロレックスの中でも群を抜いて人気の高く市場でも高額な買取り価格・売値となっている。 また希少な手巻きのデイトナを中心に、プレミアのついたモデルが多く、群を抜いて高額な買取り価格となっている事も特筆すべき点となっている。 特に俳優・レーサーであったポールニューマンが愛用したエキゾチックダイヤルのデイトナは、更に希少性が高く1億円で売却・買取りが行われたものも存在する。
モデル別の解説
ref.6238
1950年代末~1960年代初期 タキメーターがダイヤル内に存在するref6238。デイトナの前身であるとされることから通称プレデイトナと呼ばれる。ダイヤルと、インダイヤルのカラーリングが同一である点もでデイトナと異なるが、ムーブメントはref6239と同様にCal.72Bが搭載されている。シルバーダイヤルの他ブラックが確認されているが、シルバーに比べ流通量が少ない。
ref.6239 ref.6241
1963年~1970年頃
デイトナのファーストモデル。ロレックスのそれまでのクロノグラフと比較して、タキメーターがベゼルにきざまれ、インダイヤルのカラーリングが、ダイヤルに対する反転色となったことで視認性が向上。この時点でプッシュボタンはねじ込み式ではなく「OYSTER」の表記もない。ノンクロノメーター規格。
ムーブメントはRef.6238と同じCal.72Bと、後期のCal.72Bが改良されたCal.722-1が存在する。ステンレスベゼルのref.6239に対して、プラベゼルがref.6241となる。
なお、写真のような「バー+スクエアドット」を組み合わせたインデックスと、アラビア数字からなるインダイヤルのものを、エキゾチックダイヤルと呼ぶ。
ref.6262,ref.6264,ref.6240
1960年代後半~1970年頃
第2世代のデイトナ。ムーブメントにより精度の高いCal.727が採用されている。以降、自動巻きのデイトナref.16520の登場まで、約20年間にわたり同ムーブメントが採用され続ける。ノンクロノメーター規格。
ステンレスベゼルのref.6262に対して、プラベゼルがref.6264となる。「ref.6262・ref.6264」は、「ref.6239・ref.6241」同様にプッシュボタンはねじ込み式ではなく「OYSTER」の表記もない。
デイトナ第2世代となる、同時期(60年代中ごろ)製造のデイトナに、ねじ込み式プッシュボタンと、「OYSTER」表記をもつref.6240が一部で確認されている。70年代に登場する第3世代のデイトナ「ref.6263・ref.6265」のプロトタイプであると推測される。
ref.6263 ref.6265
1972年頃~1988年
前モデルから続いてCal.727を搭載。前モデルからの大きな変更点として、ねじ込み式プッシュボタンの搭載により、防水性能50mを実現。それに伴い、ダイヤルには「OYSTER」の表記が加えられた。
ステンレスベゼルのref.6265に対して、プラベゼルがref.6263となる。
ノンクロノメーター規格。手巻きデイトナの最終型であり、88年の自動巻きデイトナ登場に伴う生産終了後、手巻きデイトナを中心に同シリーズ全般の人気が過熱する。
ref.6263/8 ref.6265/8
1972年頃~1988年 「ref.6263・ref.6265」の金無垢モデル。手巻きデイトナで唯一クロノメーターをパスしており、「SUPERLATIVE CHRONOMETER OFFICIALLY CERTIFIED」の表記が加えられている。手巻きデイトナの中でも、希少かつ人気の高いモデル。
ref.16520
1988年~2000年
ゼニス社のクロノグラフ用自動巻きムーブメント「エルプリメロ」を改良したRef.4030を搭載により ロレックス初の自動巻きクロノグラフとして登場したref.16520。
風防はサファイヤクリスタルに、リューズはトリプロックの採用により防水性能が100mに向上。またベゼルやダイヤルのブラッシュアップに加え、リューズガードの装備など、手巻きデイトナから大きくリファインが成された。
更に、このモデルよりケース素材やダイヤルのバリエーションが広く展開され、中でも初期のR番・L番や最終シリアルのP番などはプレミアがついている。文字盤・ベゼルの表記が微妙に違うだけで倍以上の値段になるものも存在する。
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